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健気

健気
辞書をひくと、「殊勝な様、心がけがよくしっかりしている様、特に年少者
や力の弱い者が、困難なことに立ち向かっていく様」とある。

 私事で恐縮ですが、随分と涙もろくなってきたと思う。涙腺がどこか
狂っているのかと思うほど、少し感動した場面に遭遇すると、途端に
鼻の奥がムズムズとして、声が涙声になってしまう。生来感情の抑制が
あまり得意ではなく、子供たちからも「親父とは話が出来ん」と避けら
れてきた私である。加齢に伴う相乗作用と相まってか、近来特に自覚す
るようになった。

 昔は、テレビの番組(特に少年が主役)で、年端もいかない子供の、健
気な振る舞いを見ると、子供たちの前であろうが、バスタオルを頭から
かぶり、号泣したこともあった。
 アニメの「蛍の墓」は見ることが出来ない番組のひとつである。他に
も多々あろうが忘れてしまった。
 また、近頃のテレビ番組は私達が感動を覚えるような番組は無い。
見ることに値するような番組は絶えて久しい気がする。
 只、NHK「鶴瓶の家族に乾杯」は時折鼻の奥がムズムズしてくること
に出くわす、数少ないよく見る番組のひとつである。

 反面、高校野球を見ると直ぐに鼻の奥に影響する。高校球児の健気
さには完全に脱帽する。特に今年の春の選抜で、選手宣誓をした石巻
工業の阿部選手の様子は、私には大きな感動を覚えた。
 彼の選手宣誓の一文である
 「・・略。人は誰でも、答えのない悲しみを受け入れることは苦し
くて辛いことです。しかし、日本が一つになり、その苦難を乗り越え
る事が出来れば、その先には必ず大きな幸せが待っていると信じてま
す。だからこそ日本中に届けます。感動、勇気、そして笑顔を。見せ
ましょう、日本の底力を。絆を。我々高校球児が出来る事、それは
全力で戦い抜き、最後まであきらめない事です。今野球が出来るこ
とに感謝し、全身全霊正々堂々とプレーすることを誓います。」
 
 17歳の少年が、震災に立ち向かって、野球が出来ることへ、また
支援してくれた皆様に対して精一杯の感謝をこめて、そしてまた、
思うように復興が進まない苛立ちにも負けず、明日を夢見て諦め
ない強い気持ちを表した素晴らしいメッセージであった。
 
 惜しくも石巻工業は負けたけれど、最後まで力いっぱい。あき
らめないでプレーしていた。彼らには、涙は無かった。見ている
観客(私も含めて)は、ぐずぐずであった。夏の甲子園にもう一度
来て欲しい学校の一つになった。

 また、被災地から3人の中学生が始球式に参加した。その一人
いわき市の相澤君が投げ終わった姿に、また「感謝をこめて投げ
ました」のコメントに、今でも泣きそうになってしまう。

 健気さは、決して弱くは無い。反対に強いものである。何にも
めげず、ひたすら前を向いて全身全霊進んでいく。


 私は、健気な人が大好きである。健気な人に出会うと心から
応援したくなる。健気な人が増えると、皆が幸せになれる気が
する。そんな思いは私だけであろうか・・・。

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  • 2012-03-31
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プロフィール

【名前】
おっちゃんヘルパー
【年齢】
65歳
【一言】
≪絆≫を大事に。
ヘルパーステーション
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